広島初のバックパッカー宿の立役者。
京都生まれの彼がどうして広島に来たのか、広島の生活をどう思うかなどをGHに語ってくれた。
バックパッカーとして旅をした事がある人なら、安い宿がいかに大切かを知っているはず。
(ビールを飲むために)お金を節約し、そして同じバックパッカー同士で(ビールの)情報交換をするために。
宿の質と宿から受ける歓迎は、旅先の印象を大きく左右するもの。
驚くに及ばず、ベスト・ホステルを経営しているのは旅人が何を必要としているかを知る人物。
そして、旅行中の旅人が何を欲しているかを知っている人がいるとすれば、それが飯田あきひとさんと言うわけだ。
アキさん、友人や宿泊客からそう呼ばれている彼は、中央ヨーロッパ、バルカン半島、中東、南・東南アジアを踏破するマンモス・トレッキングの前に、
一年半をかけてバイクで西ヨーロッパを周り、それから日本へと帰国している。445日かけて55000キロ以上を横断、40ヶ国を訪れて190ヶ所で宿泊。
実にたくさんのホステルに泊まった経験を持つ。
自称放浪者として、2年後に日本に戻ったら何をするべきかを考えたのは、イランの高地をバイクで走っている時だった。
旅先で一番思い出に残る体験の多くは、出会った人々の優しさの賜物。それに感謝し、彼の故郷京都を訪れる世界の放浪仲間の旅をより良いものにするために、自分は一体何ができるだろうかと考えをめぐらした。
親しみやすいバックパッカーのゲストハウス。旅人が安い寝床を見つけられるだけでなく、ガイドブックには載っていない地元の情報も得られる場所。
それが、自分にできる一番のことのように思えた。そうして京都に戻ると元ブティックを購入して改装し、2002年にジェイ・ホッパーズをオープンさせた。
京都を訪れる彼の宿泊客の多くは、もちろん広島を日程に入れていた。
しかし、バックパッカーにおすすめの安宿を尋ねられても、答えることができない。
宿泊客は広島に日帰りで行き、京都に寝に戻る。飯田さんはそこに需要、そしてビジネスチャンスを見出した。
今年秋に彼の奥さん、3ヶ月になる息子さんを連れて広島に引越し、古い旅館でジェイ・ホッパーズ広島をオープン。
平和公園の西からに徒歩2、3分の場所だ。
アキさんは、広島が「とても美しい場所」で、京都よりもはるかに渋滞が少なく慌しさのない場所だと知った。
美味しい日本酒を飲みながら、宿泊客とおしゃべりを楽しむ酒好きの彼は、日本で有数の旨い酒で知られる場所にいられることも喜んでいる。
また、広島で歓迎を受けていることも嬉しい驚きだ。
とは言え、京都に比べると仕事に対する態度がアキさん曰くちょっとリラックスしているようで、
仕事を片付けたい時はその「マイペース」さにフラストレーションを感じることもあるようだ。
広島に来てからというもの、アキさんはバックパッカーの需要に応えるビジネスがほとんどないことに驚いている。
自転車で街を回るために市内で自転車をレンタルすることが、どんなに大変なであるかという現状が信じられなかった。
言うまでもなく、アキさんはレンタサイクルを用意している。
静かな土橋に位置し、平和公園をちょっと西に行った場所。
外国人旅行者に人気のもっと高い旅館がいくつかあるこの場所で、ジェイ・ホッパーズがバックパッカーに提供するサービスのインパクトがどんなものか、これから見ていくのは興味深い。
アキさんは、京都の経営者が更に参入を検討している話もほのめかす。しかし、新しいサービスを地元の人が行おうと県外者が行おうと、
自分の宿が言わばバックパッカーのパラダイスを生み出す地域にある、数多くの宿の一つになればと願っている。
「将来この地域は、バンコクのカオサン通りみたいになるかもしれないですね」、アキさんは笑いながらそう言った。
JJ・ウォルシュ&P・ウォルシュ/2006年11月
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